統合失調症、発症時のはなし⑥
ここからは症状も治まって、病状について特記するものはないので、退院までにやったことについて話します。
私の病院では、勉強会というのがありました。
患者さんを集めて、病気やストレス、不眠などあらゆる題材でお話をしたり勉強したりします。
私は、入院の3か月の間に2回参加しましたが、どちらも楽しかったです。
また、病棟内OTのほかに、外の作業棟でのOTもありました。
これは、退院間近の人向けのものです。
その外OTでは、より難度の高い作業をすることができます。例えば、革細工でコースターやキーケースを作ったり、卓球、アコギなんかもありました。
とても暇をつぶせて、よかったです。
そうです、特に書いてなかったのですが、入院中はずっと暇なんです。とにかく暇でした。
私の場合、急性期の病状がひどかったので、症状が落ち着いてもすぐには退院の許可が下りませんでした。
なので、もう治ってるのになあとか思いながら長い期間過ごしていました。
楽でしたけれど、退屈でした。
まあそんなこんなで過ごしていると、お医者さんから、外出・外泊の許可が下ります。
これも退院間近のひとができるもので、本当に退院できるかの様子見のようなものです。
許可証をいちいち書くので少し面倒くさいのですが、私はたくさんこれを利用しました。病院にいても暇なので。
最初に外に出たときは、とてもうれしかったです。私が入院してる間も”それでも世界はまわってる”んだなあなんて思った記憶があります。
最初は外出(日帰り)を重ねて、それから外泊もするようになりました。
DVDを借りてみたり、外を走ってみたり、病棟内ではできないことを思う存分しました。
そしていよいよ、退院の日が告げられます。
その日からは、毎日がカウントダウンでした。
早く退院したい気持ちでいっぱいでした。看護師さんも、退院が近いことを知って、一緒に喜んでくれました。
でも、どこか寂しい気持ちも、、、
退院の三日前、私の担当の看護師さんがその日で会うのが最後でした。
感謝の手紙を書きました。
「これから頑張ってね」と言われたのを思い出します。
退院の日には、ほかの看護師さん宛てにも手紙を書きました。
でも、退院当日は、思ったよりもあっさりで、看護師さん一人一人にお礼を言う時間とかはありませんでした。
少し残念です。
その日は、家族と祖父母が迎えてくれて、お祝いしてくれましたが、私には忙しすぎてあまり覚えていません。
いろいろあった3か月でした。
ここに書いていないこともたくさんあります。
入院した最初はそりゃあ苦しかったけれど、入院できてよかったなあと思います。
自分を見つめるいい期間でもあり、たくさんの人に出会えました。
なにより、何も心配することがない、何の責任も負わない3か月は楽でした。
楽だったけれど、戻りたいとは思わないです。
これからは再発しないように生きていく、それだけです。
今回も読んでいただきありがとうございます。
発症時のはなしはこれで終わりにしようと思います。
次回は、学校のことについて話したいと思います。